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「最近、なんとなく体調がすぐれない」 そんなことはありませんか?
そして、ふと思うのです。「私……性格、悪くなった?」
安心してください。性格ではなく、更年期のサインかもしれません。
更年期と聞くと、ホットフラッシュをはじめとした、不調のオンパレードといったイメージを持つ方も多いと思います。
でも実は、更年期は英語で
「the change of life」(人生の転機)と呼ばれています。
体が衰えていく時期ではなく、人生の次のステージへ切り替わる時期。
体が大きく変わるタイミングなのです。

更年期とは、閉経の前後およそ10年。日本人の平均閉経年齢はおおよそ50歳*1)なので、一般的には45〜55歳ごろをさします。
この時期、女性ホルモンが急激に低下します。
すると、心身のバランスを整えている自律神経が乱れやすくなります。
その結果、
などの不調が起こりやすくなります。
ただし、症状は人それぞれ。ほとんど感じない人もいれば、「今日は布団から出られない…」というほどつらい日がある人もいます。
この年代、ゆらぐのは体だけではありません。
仕事では責任が増え、家では子どもの進路、さらに親の介護の気配も見えてくる時期です。
体もゆらぐ。人生もゆらぐ。なかなかの”ゆらゆら期”です。
日本では、更年期の不調を理由に年間46万人の女性が離職しているという推計*2)もあります。
現場では、「本当は辞めたくなかった」という声も多く聞かれます。
経験を積んだ世代が体調や周囲の理解不足を理由に職場を離れてしまうのは、社会にとって大きな損失です。

更年期は正しい知識とケアで楽になることが多い時期でもあります。
婦人科では、ホルモン補充療法 / 漢方薬などの治療があります。
「病院に行くほどじゃないし…」と思われる方も多いのですが、更年期だと思っていたら他の病気だったということもあります。
自分を守るためにも必要に応じて医療機関を受診することは大切です。
更年期からぜひ取り入れてほしいのが
とはいえ、「運動しましょう」と言われると、それだけで疲れてしまう方も多いと思います。
そこでおすすめなのは「迷ったら体を動かす方を選ぶ」というシンプルな習慣です。
エスカレーターではなく階段 / 近い距離なら歩く / 肩をぐるぐる回す
ほんの少し体を動かすだけでも、「体が軽くなった」と感じる方はとても多くいらっしゃいます。
さらに、
こうした生活習慣も、体調の安定に役立ちます。
更年期は、人生の終わりではありません。むしろ、人生後半を楽しむための準備期間です。
そんな日々の積み重ねが、更年期からの人生をぐっと豊かにしてくれます。
このコラムでは、更年期に関するさまざまなお悩みや疑問を取り上げながら、セルフケアのヒントをお届けしていきます。
日々の健康づくりに、少しでもお役立ていただけたらうれしいです。
*1)本邦女性の閉経年齢 玉田太郎ほか 日産婦紙47;947-952,1995(閲覧日 2026年3月16日)
*2)NHK実施「更年期と仕事に関する調査2021」結果概要―仕事、家計への影響と支援について(閲覧日2026年3月16日)

永田 京子
一般社団法人ちぇぶら代表 / 更年期トータルケアインストラクター
1,000名超の調査と医師との連携をもとに「更年期対策メソッド」を開発。全国の企業や自治体で講演を行い、受講者は8万人以上。カナダの国際閉経学会で研究発表を行うなど、国内外で更年期ケアの普及に取り組んでいる。著書『ふりまわされない!更年期』は台湾・韓国でも翻訳出版されている。